信州大の池田修一教授(脳神経内科)が厚生労働省研究班の代表者として行った子宮頸(けい)がんワクチンの副作用についての研究内容に不正の疑いがあるとして、同大は28日、学内の規定に基づき、予備調査委員会を設置して調査することを決めた。 今後、必要があれば外部の有識者を交えた本調査を実施する。 研究成果は今年3月、厚労省で発表された。自己免疫疾患を生じやすいマウスにさまざまなワクチンを打つと、子宮頸がんワクチンに対してだけ脳に異常な抗体が見られたなどの内容だったが、研究の手法などに外部から疑問が寄せられていた。 池田教授は取材に「マウスによる予備的な実験で可能性を提示しただけで、決定的な結論だと述べたつもりはない」と話している。