【ソウル=門間順平】能登半島沖で小型木造船に乗った脱北者とみられる男女9人が13日、海上保安庁に保護された問題は、韓国でも関心を集めている。 韓国メディアは、脱北者の1人は朝鮮人民軍に所属していると報じている。 韓国在住の脱北者の男性は読売新聞に対し、「軍が食料の自給自足や資金稼ぎのために、漁をする『副業船』を持っている」と話す。 こうした船ではイカやタコ、貝類などを取るという。北朝鮮は船を使った脱北に警戒し、厳重な沿岸警備体制を敷いているとされるが、男性は「軍人の場合、担当者を言い含めたり、金を渡したりして副業船で沖に出ることができる」と語る。 船首のハングルについて、別の脱北者の男性は「底引き網漁の動力船の意味だ」と説明。船体の登録地域を表すとの話もある。