JR九州は、鹿児島線で列車の自動運転の実証実験をすると発表した。福岡県の香椎線で2020年に自動運転を導入したが、列車の過密区間で距離も長い鹿児島線に応用できるか検証する。将来の運転士不足を見据え、自動運転技術の確立を目指す。 運転席に運転士が座った状態で、自動で速度調整や停車をする。踏切などは運転士が安全確認をするほか、手動の速度調整もできる。赤間(福岡県宗像市)―久留米(福岡県久留米市)間の約67キロで、3月から客を乗せずに実証実験を始め、23年度末までに客を乗せた営業運行での試験に移る。 JR九州は17年から自動運転に本格的に取り組み、20年に香椎線で実証実験を始めた。約3億円をかけ、列車の通過を検知する線路上の装置を増設。運転士は駅で扉の開閉や発車ボタンを操作し、走行中は非常時を除き手動操作をしない。全長25キロと短く最高速度85キロの香椎線でこれまで計約30万キロを走行しており、