企業に大人気、生成AI技術「RAG」の落とし穴 実運用では細かい工夫が不可欠なRAG、導入後にも継続的な改良やユーザー教育
最盛期の開発要員6000人,開発工数11万人月,投資額2500億円,取引件数1日1億件。三菱東京UFJ銀行が「Day2」と呼ぶ,勘定系システム一本化プロジェクトの成果物である。6000人のシステムズエンジニア(SE)が作り上げた巨大システムは,2008年5月の連休明けに必ず動くはずだ。 23年間にわたって情報システム開発プロジェクトの取材を続けているが,6000人のSEを集めた事例は過去に一度も見聞きしたことがない。世界を見渡してもおそらく例がないはずだ。これから何年間,記者を続けるのか分からないが,今回の三菱東京UFJ銀行を除けば,6000人を動員するプロジェクトを取材する機会は二度とないだろう。 6000人のSEが同時期に集まったのであって,「6000人月」ではない。開発工数は先に書いた通り,11万人月である。この数字も凄い。一体何を作ったのかと思ってしまう。正確にはこのSEパワーは開
米Amazon.comは2008年1月27日(米国時間),現在米国だけでサービスを行っている音楽配信事業を,2008年中に他の地域でも開始すると発表した。Amazonの音楽配信はDRM(デジタル著作権管理)技術を使わない「MP3形式」で提供され,一般的なプレイヤーなら製品を選ばずに再生できるのが特徴である。ただし,新しく音楽配信サービスを開始する具体的な地域や時期については明らかにしていない(発表資料)。 Amazonは2007年9月にDRMフリーの音楽配信を開始し,現在四大メジャーレーベル(EMI Music,Sony BMG,Universal Music Group,Warner Music Group)と3万3000以上の独立レーベルによる330万曲以上の楽曲を販売している。楽曲ファイルはDRMのない256kb/sのMP3形式で販売され,ソフトやプレイヤーを選ばず再生できる。また個
伊藤 博之(いとう ひろゆき) 1965年北海道生まれ。北海学園大学経済学部を卒業後、北海道大学に就職。6年間所属した後、1995年に札幌市にクリプトン・フューチャー・メディアを設立。携帯電話向けの着信メロディーやサンプリングCD、効果音やBGMなどを制作。ヤマハが開発した音声合成エンジン「VOCALOID 2」を使った音楽制作ソフト「初音ミク」を2007年8月に発売し、3万本を超える大ヒットとなる。同年12月には「鏡音リン・レン」を発売。撮影:池内 陽一 昨年、あるソフトウエアが驚異的なヒットを遂げた。それが音楽制作ソフト「初音ミク」だ。発売を始めたのは2007年8月。以降、現在までに約3万本を売り上げた。「1000本でヒット商品」と言われるDTM(デスクトップミュージック)市場において、これは驚くべき数字だ。 初音ミクは製品名であるとともに、このソフトを支えるアニメキャラクターでもある
2.5GHz帯の割り当てを巡り,ウィルコム,オープンワイヤレスネットワーク,ワイヤレスブロードバンド企画,アッカ・ワイヤレスの4社が激しい争いを繰り広げている。現在,総務省と電波監理審議会が各社の比較審査を進めており,12月中に事業者が決まる予定だ。4社の中で唯一モバイルWiMAXを採用せず,自社が主導して策定した「次世代PHS」を採用するウィルコムの近義起・取締役執行役員副社長(写真1)に,次世代PHSの技術的な特徴を聞いた。 次世代PHSは,単一のシステムでワイヤレス・ブロードバンドを実現できる唯一の方式だと考えている。欧米などPHSを導入していない地域にも十分売り込める技術だ。そのためには技術を実証しなければならない。日本において,同じ周波数帯で次世代PHSとモバイルWiMAXで競争させて欲しい。技術の差を見せられるはずだ。そうすれば,おのずと世界は振り向いてくる。 次世代PHSが優
Shibuya Perl Mongers 2代目リーダーにして,ppencodeの作者。広島市立大学卒業後,大企業向けmod_perl製品の開発に従事。2005年よりサイボウズ・ラボ株式会社に入社。LL Ringに参戦。Namazu for Win32,Plagger,Ajajaのコミッターでもある。 CGIといえばPerl。そんな風にいわれていた時期もありました。レンタル・サーバーのCGIで手軽にPerlが使えたこともあり,ちょっとした掲示板のスクリプトやアクセス・カウンタなど,CGIプログラムの多くがPerlで書かれていました。このためPerlが爆発的に普及したのです。Perlは日本のインターネット黎明期を支えたプログラミング言語として,広くその名が知られています。 その半面,Perlで書かれたプログラムの保守性に悩む声も聞かれるようになりました。事実,Perlのプログラミング経験が少
米Microsoftの開発者部門担当副社長のS. Somasegar氏は自身のブログで米国時間10月17日,新たなプログラミング言語「F#」(エフ・シャープ)について明らかにした。 F#は,Microsoftの研究部門Microsoft Researchが開発した関数型プログラミング言語。「ML」という初期の関数型プログラミング言語をベースに,プログラミング言語「C#」や「Haskell」,リレーショナル・データベース操作技術「LINQ」の要素を含んでいる(本物のプログラマはHaskellを使う)。ソフトウエア・エンジンCommon Language Runtime(CLR)上で動作。オブジェクト指向プログラミングの機能を包含しており,.NET Framework環境との統合が容易に行える。 Microsoftは,F#関連Webサイトで,FAQや導入ガイド,マニュアルを提供している。さらに
ネットワークやパソコンの技術で,最近G(ギガ)という単位をよく見かけます。ギガビット・イーサネットとか,○○ギガ・ヘルツ動作のプロセッサというような使われ方です。 ギガの前によく登場したのはM(メガ)でした。ギガとかメガというのは,もともと国際単位系(SI(エスアイ))という国際規格で決められた用語で「SI接頭辞」と呼ばれます。SIはフランス語の「Le Système International d'Unitès」に由来しています。 元々は国際標準で決められた言葉 SI接頭辞の中でよく知られているのは,1000(=10の3乗)倍を表すk(キロ)でしょう。1kmとか1kgとか1kビット/秒のように使いますね。このほか,1/100を示すc(センチ),1/1000(=10の-3乗)を示すm(ミリ),10の-6乗を示すμ(マイクロ)なども国際単位系で決められたSI接頭辞です。 Mは元の単位の10の
アルファシステムズは9月20日,ついてこられない生徒を自動判別する機能を備えた演習システムを開発したと発表した。同社が開発、販売している、児童・生徒のパソコン画面を教員のパソコンに表示できる演習システムに、遅れている生徒を画面の色彩情報から判別し教員に知らせる機能を追加した。 自動判別機能は,順調に演習についてきている生徒の画面は似た状態になっており,そうでない生徒の画面は異なっていることから、画像処理により画面の色彩情報を比較することで,遅れた生徒を抽出するもの。 同社の演習システムは,CD起動のLinuxである「KNOPPIX」に,ネットワークを介して多数のパソコンの画面を表示したり遠隔操作したりできる「MultiVNC」を組み合わせて構築している。MultiVNCは,パソコンの遠隔操作ができるオープンソース・ソフトウエア「VNC」をベースにアルファシステムズが開発,オープンソースとし
i.LINKムーブは魅力半減、アナログコピーは回数制限なし!? 総務省の諮問機関である情報通信審議会は、コピーワンス見直しの答申をとりまとめて、8月2日に総務省に提出した。これがいわゆる「コピー10」である(「コピー9回+ムーブ1回」で「コピー9」などとも呼ばれているが、この特集では「ムーブ1回」も含めてコピー10と仮称することにしよう)。 コピー10は“テレビ録画界の憲法改正”とも言え、録画ライフに大きな変化をもたらすと予想される。待望の緩和策であるだけに、録画機のユーザーとしては期待と不安が交錯した心持ちだと思う。このため、ネットなどで多くの議論が交わされているが、放送規格に関わる内容であるためその実像は意外に知られておらず、事実に基づいた議論がされていないのが実情だろう。 そこで賛否の判断の前に、まずコピー10では「何ができて、何ができない」のか? 録画ライフはどう変わるのかをQ&A
セキュリティ組織の米US-CERTや米SANS Instituteなどは現地時間10月31日以降,Oracle Databaseが稼働するマシンを狙うワーム(ウイルス)が公開されているとして注意を呼びかけている。 公開されているワームは,Oracle Databaseがデフォルトで用意しているユーザー名/パスワードを使ってマシンへの侵入を試みる。侵入に“成功”したワームは新たなテーブルを作成するだけで,ほとんど害は及ぼさない。このため,ワームを作成することが可能であることを示す「Proof-of-Concept Code(実証コード)」であるとされている。 だが,悪質な挙動をするように改変することは難しくない。現在公開されているワームのコードを基に,危険なワームが作成される可能性がある。データベース・サーバーの管理者は注意したい。 対策として,US-CERTなどではデフォルト・アカウントを
今年の夏に2カ月ほど、私はインターンシップでアメリカの企業に行く予定です。実は私、今まで海外に行った経験がありません。スーツケースを購入したり、パスポートを申請したりと準備をしていますが、初めてのことばかりです。準備で困ったのが、アメリカで電話をどうするかです。私が危なっかしいと友人や家族は心配しているようなので、e-mailだけでなく電話で連絡をとろうと思っています。 写真●研究室の本棚 たくさんの本があります。どんどん最新技術が生み出されている情報科学の世界では、内容が古くなって困ることもありますが、本当に重要な技術は古くても役に立ちます。 [画像のクリックで拡大表示] まず考えたのが、日本で使っている携帯電話機を海外で使えるようにする方法です。ところが携帯電話会社のWebサイトで調べたところ、私が使っている携帯電話はアメリカで使えないことがわかりました。日本とアメリカでは、携帯電話の
米トレンドマイクロは2007年6月25日(米国時間)、「Adobe Shockwave Player」のダウンロードサイトに見せかけた悪質サイトが確認されたとして注意を呼びかけた。Webサイトは本物そっくりだが、ダウンロードされるのはウイルス(悪質なプログラム)。 セキュリティ組織の米SANS Instituteも同様のサイトを警告している。同組織によれば、「RuneScape」というオンラインゲームの情報を提供しているあるサイトが、偽サイトの誘導口になっているという。 そのゲーム関連サイトにアクセスすると、複数の壊れたアイコンと、「(画像を表示したければ)Macromedia Flash Playerの最新版にアップグレードする必要があります」といった英語の記述が表示される。そして、壊れたアイコンすべては、Shockwave Playerのダウンロードサイトに見せかけた偽サイトへリンクさ
米シマンテックは2007年6月25日(米国時間)、ファイル圧縮・解凍ソフト「Lhaca(ラカ)」のぜい弱性を悪用するウイルス(悪質なプログラム)が確認されたとして注意を呼びかけた。LZH形式(.lzh)のウイルスをLhacaで読み込むと、パソコンを乗っ取られる恐れがある。今回のウイルスが悪用するぜい弱性に対する修正プログラムなどは公表されていないので、「ゼロデイウイルス」といえる。 今回のウイルスは、日本のユーザーから6月22日に同社に送られたという。同社が解析したところ、何らかのぜい弱性を突くものであることが明らかとなった。その後の調査で、日本国内で広く使われているLhacaに、修正プログラムが未公開のぜい弱性があることが判明。今回のウイルスはそのぜい弱性を悪用するものだと分かった。同社の情報によれば、少なくてもLhaca(デラックス版)1.20に、今回のぜい弱性が存在するという。 同社
【追記】 2007年6月22日に,リアルクリエイトに再度取材した結果は以下の通りです。 特許申請中との理由から詳細な技術開示はなかった 現在,リアルクリエイトは当ソフトの効果を,あるソフト開発会社の社内で検証中だが,第三者機関の認定は受けていない 取材時はノート・パソコン上でトロイの木馬タイプ,P2P経由で感染する「原田ウイルス」の動作を止めるデモが行われたが,同社が用意したPCのため判定は難しい 以上の点から,現時点では当ソフトの有効性を認めるまでには至りませんでした。(高槻 芳) ソフト開発のリアルクリエイトは、パケットを解析して不正なプログラムを検知するウイルス対策ソフト「Willty」を開発した。まず3月をめどにオンライン販売から始め、順次、販売代理店を募って販路を拡大していく。 通常のウイルス対策ソフトの場合、電子メールやブラウザーなどで受信したデータをパターンファイルと照らし合
NGN(次世代ネットワーク)の商用サービスが今年度中にも始まる。それに向けて,着々と準備が進められている。2007年1月からベンダーが参加して実証実験であるフィールドトライアルが始まり,4月からは一般ユーザーから募ったモニターもこのトライアルに参加している。しかし,NGNはまだわかりにくく,遠い存在である。やがて我々一般ユーザーも利用するサービスのはずなのだが・・・。 NGNは,インターネットで使うIPをベースに構築する次世代基幹ネットワーク。IP電話で利用するSIP(Session Initiation Protocol)を使い,IPネットワーク上で音声やデータ,映像などのマルチメディア・サービスを提供する。エンド・ツー・エンドでQoS(サービス品質)制御を提供し,セキュリティも強化する。また,固定通信網と移動通信網を統合したシームレスなサービスを提供する仕組みを用意する。いわゆるFMC
ブログ検索サービスを提供する米テクノラティが4月5日に発表した調査結果によると,2006年第4四半期は投稿数で日本語ブログが世界最多だった(参考リンク:「The State of the Live Web」,図)。実に世界のブログ投稿数の37%が日本語によるもので,事実上の世界標準語である英語や,母語人口で世界最多の中国語を抑えての1位である。世界的にはもちろん,インターネット人口の点から見ても日本語がマイナー言語であることを考えると(関連記事),これは快挙と言えるのではないだろうか。 では,なぜ日本語ブログの投稿数がこれほどまでに多いのか。仮説をいくつか考えてみた。 (1)日記文学・私小説の伝統 「土佐日記」以来の日記文学や,日本文学独自の様式と言われる私小説の伝統が日本にはある。日本人には日記を書くような感覚でブログを書いている人が諸外国に比べて多いのではないだろうか。日記形式であれば
「オープンソースDB初」PostgreSQLがISO15408セキュリティ認証を取得へ,NTTデータが申請 PostgreSQLで「ISO/IEC 15408」に基づくITセキュリティ認証がNTTデータにより申請中であることが明らかになった。2007年4月にも認証を取得する見込みで,オープンソースのDBMSとしては世界で初めてになるという。 ISO/IEC 15408は国際的なセキュリティ基準。経済産業省ではISO/IEC 15408の評価・認証製品の利用に対する税制優遇措置を,2007年4月から2009年3月末まで実施する。また省庁の調達において,ISO/IEC 15408に基づき認証された製品の利用を推奨している。 これまでオープンソース・ソフトウエアがISO/IEC 15408を取得した例は,OSではMIRACLE LINUXなどがあるが「オープンソースDBMSでは認証を申請したソフ
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