きょう6日は広島市、9日には長崎市で、それぞれ64回目の原爆の日を迎える。今年、北朝鮮は4月の弾道ミサイル発射に続いて、5月に2度目の核実験を強行した。世界と日本の平和と安全に対する危険な挑発行為である。 北の核保有を絶対に許さないという一段と強いメッセージを、広島と長崎から発してほしい。昨年までの平和宣言で一度も北の核に言及してこなかった秋葉忠利広島市長には、さらなる踏み込みを期待したい。 一方で、今年は、唯一の被爆国である日本にとって、注目すべき出来事もあった。オバマ米大統領が4月のプラハでの核廃絶を訴える演説で、米国は「核を使用した唯一の核保有国」として行動する「道義的責任」があると述べ、現職の米大統領として初めて広島・長崎への原爆投下の責任に触れたことだ。 この演説は、米国では必ずしも好意的に受け止められていない。原爆が日本の終戦を早め、米兵の犠牲を少なくしたという考えが根強いため