鹿児島県阿久根市の竹原信一前市長(51)が解職請求(リコール)による住民投票で失職したことに伴う出直し市長選は16日投開票され、リコール団体元監事の新人、西平良将氏(37)が、再度の返り咲きを目指した竹原氏=いずれも無所属=を破り、初当選を確実にした。議会を開かずに専決処分を乱発するなど強引さが指摘された「竹原市政」に市民が、住民投票に続いて「ノー」を突き付ける形となった。【福岡静哉、馬場茂、村尾哲】 08年秋の竹原氏の市長就任から約2年半、2度の市長失職など混乱した阿久根は大きな転機を迎えた。 西平氏は竹原氏を「独善的で市長の資質がない」と批判。「法律を守り、対話を尽くした手法で、地に足をつけた改革を断行する」などと、市政の正常化を訴えた。名度不足の懸念はあったが、市政正常化を訴え、主婦層や若者に支持を拡大。反竹原派市議12人や、企業・団体などとも連携した組織戦も功を奏した。 一方、竹原