そこにいたほぼ全員の回答は、「言えると思う」。 なにせ当時のAKBは、テレビ番組やネットニュースで見掛けない日はない活躍ぶり。すでに『ヘビーローテーション(ヘビロテ)』などのヒット曲を持ち、人気のお墨付きとも言える「NHK紅白歌合戦」には毎年当たり前のように出場を果たしていた頃でした。 ただひとり「言えない」と断言したのは、当の議論を提起した新聞記者の男性。 「国民的というのは幅広い世代をまたぐ支持があってこそ言えるものでしょう。たとえばサザン(オールスターズ)は3世代のファンがコンサートに行っている。AKBは確かに知名度は獲得したけど、話題ばかりが先行しているようにも思う」 有名人や著名な作品などに対してたびたび用いられ、ややインフレを起こしているきらいのある「国民的」という呼称。その条件を満たす指標とは何か、あらためて考えさせられる議論として折に触れ思い返すことになる話題でした。 ただ