6. 各種顕微鏡と周辺機器の始まり 6-3 偏光顕微鏡 光の振動に偏りがあるという偏光の研究は、1669年にバルトリンE. Bartholin(デンマーク)がアイスランドで発掘された氷州石(方解石)の複屈折現象の実験結果を発表したことに始まります。 1809年にマリュスE.L. Malus(フランス)は、方解石を用いて窓ガラスで反射した光に偏りがあることを発見し、偏光polarizationという言葉を作りました。そして1828年にはニコルW. Nicol(イギリス)が方解石を貼り合わせ完全な偏光を作り出すプリズム(ニコルプリズム)を発明し、それを顕微鏡にも応用しました。本格的な偏光顕微鏡を作ったのは、アミチ(前出)で1844年のことです。 またソービー(前出)は、1850年代に偏光顕微鏡による岩石・鉱物の研究を進めその成果を発表しました。ツィルケルF. Zirkel(ドイツ)とローゼンブ