春の戴冠 作者: 辻邦生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1996/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 583回この商品を含むブログ (4件) を見る 辻邦生さんの『春の戴冠』は、《春》や《ヴィーナスの誕生》の画家として著名なサンドロ・ボッティチェリの生涯を、15世紀フィレンツェの運命とともに描き出した美しい作品です。文庫にして4巻になるといえば、どれくらいの量になるのかお察しいただけるかと思います。ですが、ルネサンス時代やボッティチェリに興味のある方には是非ともおすすめしたい名作ですv そして、この本の第一章「悲しみの森」のはじめのほうに、主人公のフェデリコとサンドロ・ボッティチェリがルカ・デラ・R***と略された親方のモデルになるシーンが出てきます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ルカはそう言うと、長衣(ルッコ)の懐から帳