外務省が15日発表したところによると、今年1月に制度が創設された「医療滞在ビザ」が上海在住の中国人男性に始めて発給された。男性は今月から来月にかけて東京都内の病院で治療を受ける予定という。(関連記事:医療ビザを新設、1月から 医療ツーリズム促進へ) 医療滞在ビザは、政府が昨年閣議決定された新成長戦略の一環と位置付ける「医療ツーリズム」を拡充するために創設された制度。わが国の高度な医療サービスを受けることを希望する外国人富裕層を対象に、診療を受けるための余裕ある滞在許可期間の設定、弾力的な期間延長を可能にするもの。同伴者も含めて最大6か月の長期滞在を可能にするなどしている。 50万人の外国人患者の受け入れで約1兆円の経済効果が生まれるとの経済産業省の試算もあるが、医療ツーリズムに対し、日本医師会は「医療、介護は市場原理主義の下での成長産業として位置づけられるべきではない」とし、一貫して反対の