ウクライナではこれまで米国などが「侵略者」呼ばわりしていたロシアが、突如ウクライナ政府と東ウクライナの分離派の紛争を仲裁する「調停者」となり、停戦合意が成立するという珍事態が発生した。 ただ、これも以前から情勢を見ていれば、しかるべきところに落ち着いた、との感もある。 この問題の経緯を振返れば、ウクライナは年来EU(欧州連合)加盟を望み、2012年3月には加盟の前段階である連合協定の仮調印も行われていた。だがギリシャで懲りたEUは加盟候補国の財政、経済に厳しい条件をつけ、すでに破綻状態にあったウクライナが条件を満たせる可能性は低かった。 ヤヌコビッチ前大統領の心変わり そこへロシアのプーチン大統領が「ロシア中心の関税同盟(ベラルーシ、カザフスタンが加入)に入れば150億ドルを融資し、天然ガスも3割引で供給する」と甘い誘いをかけたことで、ウクライナのヤヌコビッチ前大統領は心変わりし、昨年11
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