アジアの海洋にまた1つ、争いの火種ができた。日本最南端の沖ノ鳥島(東京都)だ。 台湾と日本は今、この島――というよりは「環礁」――をめぐって外交論争を繰り広げている。実際のところ、沖ノ鳥島が島なのか、単なる岩なのかが対立の焦点だ。 沖ノ鳥島は居住者のいない岩礁で、満潮時には保全のための消波ブロックが海面上に顔をのぞかせる程度になってしまう。外交専門誌フォーリン・ポリシーは満潮時の面積を「キングサイズのベッド2台分程度」としている。それでも日本はここを「島」だと主張し、台湾(と中国と韓国)は違うと訴えている。 【参考記事】南シナ海、強引に国際秩序を変えようとする中国 これは定義だけの問題ではない。島であれば、国際法の下で200カイリの排他的経済水域(EEZ)が認められるからだ。沖ノ鳥島周辺のEEZは40万平方キロと、日本全土よりも広い面積になる。 日本の主張に対して、中国が初めて異論を唱えた