明浜の百姓は、耕して天に至ると言われるような急峻な段々畑を代々受け継いできました。 この地が半農半漁の自給的生活からみかんの経済栽培へと移ったのが六十年前、 私達がみかんの有機栽培に舵を切ったのは四十年前、 明浜を飛び出して新規就農者とともに 甘夏の出作りをはじめたのが十年前。 農業や田舎も変わり続けています。 私達は、生まれ育ったこの故郷に しっかり根ざしながらも、 未来に向かって 営々と生きていきたいと思っています。 経済や農業のかたちがいかに変化しようとも、 「兎追いし小鮒釣りし」 田舎は永遠でありたいものです。