もし周囲の環境によっては未然に防げたのだとしたら、何ができたのか、何をすべきだったのかを考えないといけなくなってくる。それは自分が行動を変えなければいけないような気がしてとっても居心地が悪くなることだ。そんなことには耐えられない。みんな気持ちよく毎日を生きたいのだ。 だから、生まれつきおかしかったと信じたい。生まれつきなら、自分が何をしても無駄だろうから、自分に責任はない。自分の行動を変える必要もない。しかも自分は正常な側、相手は異常な側にいて、その間には絶対に越えられない溝がある。いくら石を投げつけたって自分は安全だ。 だから、異常な事件が起こるとみんな、決定的に自分と犯人を隔てる、人の手を超えて変えられない何かを探す事に必死になる。 最近は、とても便利な道具ができた。発達障害と言うやつだ。今なら子供のうちから療育をほどこすため、スクリーニングでどんどんあぶり出されるようになっているから