ためいき。 昨日は横山秀夫サスペンス『深追い』を見てしまったために、『危険なアネキ』を見忘れた。別にいいけど。『深追い』の方は、短編だから今回も複数の話を織り交ぜるのかなー、とか思っていたらホントに短編一本勝負だったので驚き。2時間ドラマとしては恐ろしく展開のないドラマになっていた。なんつっても殺人事件が起きるわけじゃないし、血糊の一つも出てこないし、椎名桔平が殆ど一人芝居だし、とにかく地味。横山秀夫原作ドラマはどうしても地味になりがちだけど(それでも『第三の時効』シリーズはキャストも事件も派手さがあるけど)今回はいつにも増して地味だった。これで視聴率取れたのかと心配になるほどに。私は横山シンパですから短編一本をこんなにじっくり見せてくれたことに感謝を感じこそすれ、否定はしません。羽田美智子が思ったよりもよかった。しかし、ホントに地味だったなあ。 熱が欲しい。 『魔王』伊坂幸太郎(ISBN
交換殺人には向かない夜 (カッパノベルス) 作者: 東川篤哉出版社/メーカー: 光文社発売日: 2005/09/26メディア: 新書 クリック: 8回この商品を含むブログ (84件) を見る この作家二冊目。 とてもチープなギャグ(しかし常套的ではなく、作者自身の色々な意味で独自の感性が反映されていると思う。誉めないけど憎めないですね)とドタバタな展開に目を奪われていたが、ラストで明かされる真相と、そのために周到に用意された緊密な構成に圧倒される。ははあ、そう来ますか、と単純にいたく感心した。東川篤哉が、実力者であることを自ら満天下に示した傑作ではないか。今年の本格系ベスト投票では、そこそこの票を集めそうだ。 もっとも、出版社のブランド力から、数字の上では『館島』に大敗を喫するんだろうなあ……。
交換殺人には向かない夜 (カッパノベルス) 作者: 東川篤哉出版社/メーカー: 光文社発売日: 2005/09/26メディア: 新書 クリック: 8回この商品を含むブログ (84件) を見る私立探偵・鵜飼は、善通寺咲子という女性から依頼を受けた。夫である画家・善通寺善彦が、就職活動のため下宿に来ている遠縁の娘・遠山真理子と浮気をしているようなので、使用人として潜入調査をしてくれというのだ。一方・鵜飼の弟子の戸村流平は、以前の事件で知り合った十乗寺さくらから、旅行に付き合って欲しいという依頼を受けていた。鵜飼は探偵事務所のビルのオーナーで事務所のオーナーも勝手に名乗っている朱美を連れて善通寺邸へ、戸村とさくらは八ミリカメラを購入して「ひまわり荘」――さくらの友人で元・女優の水樹彩子(本人によると今も女優らしいが)の別荘だ――へ向かった。そして雪の降る夜、烏賊川市街の路地で発見された女性の死体
神様ゲーム (ミステリーランド) 作者: 麻耶雄嵩出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/07/07メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 304回この商品を含むブログ (217件) を見る 小学四年生の芳雄の住む神降市で、連続して残酷で意味ありげな猫殺害事件が発生。芳雄は同級生と結成した探偵団で犯人捜しをはじめることにした。そんな時、転校してきたばかりのクラスメイト鈴木君に、「ぼくは神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ。」と明かされる。大嘘つき?それとも何かのゲーム?数日後、芳雄たちは探偵団の本部として使っていた古い屋敷で死体を発見する。猫殺し犯がついに殺人を?芳雄は「神様」に真実を教えてほしいと頼むのだが…。 じゃ、邪悪すぎる…。 すげーぜ麻耶雄嵩!とても「ミステリーランド」の内容とは思えねー邪悪さ! 「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」がキャッチフレーズとはいえ
タイトル:安政五年の大脱走 著者 :五十嵐貴久 出版社 :幻冬舎文庫 読書期間:2005/08/01 - 2005/08/04 お勧め度:★★★ [ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ] 安政五年、井伊直弼に謀られ、南津和野藩士五十一人と、美しく才気溢れる姫・美雪が脱出不可能な絖神岳山頂に幽閉された。直弼の要求は姫の「心」、与えられた時間は一カ月。刀を奪われ、逃げ道を塞がれた男達は、密かに穴を掘り始めたが、極限状態での作業は困難を極める…。恋、友情、誇りが胸を熱くする、痛快!驚愕!感動の娯楽大作。気になる作家さんとして挙げていた五十嵐さん。本人(?)からコメントをいただいたことをきっかけに読んでみることにしました。五十嵐さんは掲示板やブログに登場することで有名らしいですね。 南津和野藩の姫・美雪を見初めた時の大老・井伊直弼。側室へ迎え入れようとするが姫は首を縦に振らない。業を煮
お好み焼き屋を開こうと思ったが挫折し、「犬探し」専門の調査事務所を開いた紺屋。 しかし、開業初日に舞い込んできた二つの依頼はどちらも犬にはまったく関係ないものだった・・・ 今まで読んだ米澤穂信の著作の中で、一番作者の文章が無理なく響いてくるようなこざっぱりとしたハードボイルドミステリー。 「さよなら妖精」の主人公も古典部シリーズの奉太郎もどこか厭世めいたスタイルを持つキャラクターだったが、 青春小説にはどうもそういったキャラクターはミスマッチな印象があった。 「犬はどこだ」の主人公、紺屋も都会で挫折して戻ってきた“敗残者”であり、基本的にやる気がなくシニカルな姿勢を崩さない男である。 しかし、こと高校生を離れ探偵(本人は違うと否定しているが)を描くとするならば、作者の持ち味である感情を抑えた文章が非常に合うのだ。 物語は調査事務所の所長である紺屋と、“探偵”に憧れを持ち手伝いを申し出るハン
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