モバイルコンピュータの先駆けであるiPhoneを契機に、第2次UI革命とも呼ぶべき潮流が形成されつつある。人と情報機器の関わり方を規定するユーザーインタフェース(UI)は、1960年代に開発されたマウスやGUI(Graphical User Interface)によって劇的に変化したが、それが1980年代から1990年代にかけて定着して以降、今日まで基本的に変化していない。 しかしコモディティ化したPCに代わって、モバイル端末へと商品開発の重心が移行しつつある今、屋内の使用環境を想定した従来のGUIでは限界が見えている。これに対処するために、タッチパネルやペン入力、音声認識、自然言語処理など、これまで長い研究開発の歴史を持ちながら、あまり普及しなかった要素技術が、再び注目され、本格的に導入されようとしている。また、これらを土台にして、新しいUIとコンピューティングスタイルが模索されている。