福井市の普門寺で見つかった空念の古文書。アイヌ語と対訳が併記されている=福井市南山町の同寺で、安藤大介撮影 江戸中期に全国を行脚した越前出身の僧侶・空念が、1704(宝永元)年に蝦夷(北海道)でアイヌ語と日本語の対訳を記録した古文書が、福井市南山町の普門寺で見つかった。記録年が明らかなアイヌ語集としては国内最古。研究者は「語数が豊富で、内容も幅広い。アイヌ語の古い史料はほとんど現存しておらず、一級の史料だ」としている。 古文書は約150ページのうち26ページでアイヌ語を紹介。「春ハ はいかる」「夏ハ さく」など季節の言葉のほか、「雲ヲハ にしくろ」「星ヲハ のちう」など気象に関する言葉、物の数え方、家族関係を示す言葉など約460語句が記されている。末尾に「拙僧が島々を回って聞き覚えた蝦夷言葉を記す」と書かれ、「宝永元年」の年号と署名もあった。 大分県宇佐市の極楽寺住職、国東(くにさき)利行
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