・・・その前に、前回触れた老婆の件。 絶交されてしまった俺は、便箋4枚にも渡る手書きの謝罪文を、 老婆の店の前にそっと置いてきた。 今までの人生で培った国語力と発想力の全て、 そして愛情をも詰め込んだ、濃密な謝罪文を。 それから数日後、老婆から電話がかかってきた。 ・・・怒っていなかった。 「手紙を読んで涙が出たの・・この前は酷いこと言ってしまってごめんなさい。 あなたやっぱり良い人だったのね。」 絶交一転、仲直り成功。 自分でもうっとりするくらいの出来の謝罪文だったし、 この仲直りは必然といえよう。 おっと、もちろん本気で反省もしてますぜ! ・・・で、元・赤い老人、現・緑の老人の件。 ひょんな事から、緑の老人宅にお邪魔することになった俺。 駅からそう遠くない、とあるマンションの一室に案内される。