僕たちは幸せになれるのか? 実は本書は、読み始めるまで、あまり読む気がなかった。 どなたかのブログで書評が上がっていて興味を持ったのだが、煽るようなタイトルが鼻について、入手したもののいばらく手付かずで積ん読されていた。 だが、読み始めて驚いた。本書はまさに、今僕がもっともアンテナを張っている方面の話だった。 本書のテーマは、タイトルそのまま、「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」なのだが、それだけでは意味が分からないだろう。 かみ砕くと、本書で論じられているのは以下のテーマである。 自己啓発は有効なのか 「努力して成功する」は有り得るのか 努力で自分は変えられるのか 他人を操ることはできるのか 現代日本で普通の人が幸福になれるか 「「好き」を仕事に」は実現するか 本書は長い旅をするように、多くの視点から様々な考察を経て、最終章の最後のページに至って初めて結論が提示される本である。