「アンティキティラ島の機械」は、紀元前1世紀に沈んだ沈没船から発見された、古代ギリシア時代の遺物である。 あまりにも精巧で複雑な歯車式機械は、世界初のアナログ・コンピューターとも呼ばれており、当時の文明を超越したオーパーツとして扱われることもある。 天体運行を計算するため作られた機械であると推測されているものの完全解明にはいたっていなかった。だが今回、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究グループが、天体を正しく運行させる歯車の配置をついに突き止めたことでその一部が解明されたようだ。 難解を極めるアンティキティラ島の機械の解明 もともとは高さ30センチほどの木製の箱に収められており、そこにはその仕組みを記した説明書らしきものが刻まれていた。 内部の複雑さは、18世紀の時計に比べても遜色がなく、30点以上の青銅の歯車によって構成されている。歯車はダイアルや針につながっており、手でハンドル