(農水省元事務次官の事件は、母親だけの問題ではないのではという指摘に対し) ええ、あのケースは父親も大きな影響を与えていると思います。私が国家一種で採用されて、新人研修を受けた時、当時の事務次官として講演したのがあの父親でした。講演内容は「陳情をなるべく聞くといいですよ」というもの。そこで私は質問しました。 「阪神大震災では、神戸市東灘区だけで170箇所もの避難所があり、中にはボランティアが一人しかいない高齢者施設もあり、独りでお弁当を運ぶだけで疲弊するなど、とても陳情する元気がない、というところもたくさんありました」 「陳情に来る人は、地方から新幹線や飛行機に乗り継いで霞が関までくる元気とお金がある人たちだと思います。しかし本当に困っている人は、東京に出ることもできないほど困窮しているかもしれません。そうした声なき声に耳を傾けるにはどうしたらよいでしょうか」 すると当時の事務次官は「阪神
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