この秋、米ヤフーから30億件以上の個人情報が流出し、米信用情報大手のエクイファクスからは米国民の約半分に相当する1.4億人分の個人情報が流出したことが判明した。サイバー攻撃の脅威は増大し、世界は情報大流出時代を突き進んでいる。日本も例外ではない。 もちろん攻撃を100%防ぐことは不可能だ。だからこそ被害に遭った企業が何をどう反省し、どう対策に結び付けているのかを共有し、社会全体としてセキュリティレベルを底上げする姿勢が欠かせない。事案判明から初めて、ジェイティービー(JTB)のセキュリティ対策室に取材する機会を得た。同社による情報漏洩事案を追った記者として、その後の取り組みをぜひ聞きたいと考えていた。 「約679万人の個人情報が流出か」 678万8443人分の個人情報が盗まれた可能性がある――。JTBが標的型攻撃によるセキュリティ事故を2016年6月14日に公表してから、1年4カ月がたった
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