文部科学省は大学入試改革の一環として導入し、入試の合否判定の参考にする高校生の記録サイト「ジャパン e-ポートフォリオ」について、運用を見直すことにした。ベネッセコーポレーション(岡山市)のIDを取得しなければ記録できない仕組みが批判されていたが、文科省はサイトを運営する教育情報管理機構(東京都)にベネッセのIDの使用をやめるよう是正を要請。機構も2021年度から新システムを導入するとしている。 記録サイトは17年度に開設され、文科省から業務委託を受けた機構が19年度から運用。受験を控えた高校生が生徒会やボランティア活動、取得した資格や検定などを記録し、大学側はその記録を入試の選考過程に活用できる仕組みだ。 サイトの接続にはベネッセのID(無料)が必要。だが、ベネッセが開催する模試を受けたり、教材を購入したりするなどで取得するIDと同じため「特定企業への利益誘導につながりかねない」との批判