それは思いがけないサプライズだった。 「音楽教室のレッスンでの楽曲演奏が、日本音楽著作権協会(JASRAC)による著作権使用料の徴収対象になるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(深山卓也裁判長)は24日、JASRAC側の上告を棄却した。教師の演奏に対する著作権使用料の徴収を認める一方、生徒の演奏は徴収対象にならないとした二審・知財高裁判決が確定した。」(日本経済新聞2022年10月25日付朝刊・第43面、強調筆者) 9月に弁論まで開かれた上告審。 一審では原告だった音楽教室側の上告受理申立てが早々に退けられた、という情報は事前に耳にしていたし、最高裁が、JASRAC側が争っていた「生徒の演奏の演奏主体」の論点だけを拾い、しかも、(通常は高裁判決を逆転させる場合に行われることが多い)弁論までわざわざ開いた、ということになれば、「音楽教室側の全面敗訴」という結果を予測するのも当然