新日鐵は粗鋼生産量では世界トップではないが、実力的にはトップといってよい。鉄鉱石メジャーと新日鐵との交渉は、世界の鉄鋼メーカーの交渉に大きな影響がある。 この交渉のうち、世界最大手の伯・リオドセ社と新日鉄との交渉が、前年比71.4%という大幅値上で決着したという報道が2月23日付の日経新聞など各紙で報道された。 元々ブラジルにおいて1月の現地報道では「リオドセ社が90%アップを要望」との報道もあった(日刊産業新聞参照)ようだが、これは原料炭価格が前年比2倍以上の価格で決着したことを受けてのことだ。 鉄鉱石も原料炭とならび鉄鋼材料も主要な材料とはいえ、鉄鉱石と石炭では産出国などの背景は異なるため、同じような上昇が望めるはずは無い。しかし、原料炭のスポット価格と同じ水準の価格で決着したことは鉄鉱石メジャーの鼻息きを荒くしたことは想像に難くない。 いずれにせよ、市場では50%アップが現実的という