雑文サイトはこうして終わる などと、べつに最終回ではないので安心していただきたいが、まずは前回に続いて、煙草の話である。 喫煙者に対して「煙草をやめていれば今頃家が建っている」ということを言う人への、もっともな反論として「では煙草を吸っていないあなたがなぜ家を建てていないのだ」というものがある。考えてみると確かにそうであって、これは一考に価する問題である。というのは、身の回りに、喫煙者とそうでない人がいて、喫煙者は煙草代という定常的な出費材料を持っていて、非喫煙者はそれに相当するものがない。それなのに、喫煙者がお金に困っているように見えないのは、なぜだろうというものである。 一つには、煙草代が結局たいした支出ではないから、というものがあるかもしれない。高くなったとはいえ、煙草は一箱数百円のものであり、一日一箱吸うとしても一年で一〇万円くらいのものである。一生涯で約五百万円、すごい額のようだ