すべてのマンガ誌が、モーニング・ツーのような無料Web公開が成功すると言えない。既に知らない人のいないほど知名度の高いマンガ誌であれば、内容をWebで公開したところで、新たに獲得できる読者は多くない。逆に見たいマンガだけを読まれて部数を減らすこともあるだろう。また、当然ながら、対象読者が日常的にインターネットを使用していることも条件となる。少年誌などでは、読者が自分で自由に使えるパソコンや携帯電話を所有しているとは限らない。 一方、前述した通り、マンガ誌の落ち込みをコミックスがカバーしている現状がある。「マンガ誌はコミックス売るための見本カタログ」とも考えられている。「あのマンガ、面白いらしいよ」という話を聞いてすぐにWebで“立ち読み”できるなら、コミックスの売り上げに貢献する可能性はある。おそらく、ある程度少部数のマンガ誌のほうがネットの恩恵にあずかることができるのかもしれない。 We