(佐々木俊尚) 日本のテレビ番組が大量にアップロードされている米YouTubeの動画投稿サイトに対し、日本のテレビ局は神経を尖(とが)らせている。番組コンテンツがオープンになってしまうと、テレビCMを見てもらえなくなり、テレビ局のビジネスモデルが崩壊してしまう——。テレビの世界には、そのような危機感が広がっているからだ。 しかし技術とサービスの進歩は、このオープンへと向かう流れを奔流のように噴出させつつある。YouTubeだけではないのだ。合法的に番組コンテンツをオープンにしてしまう方法はいまや無数に出現しつつあり、テレビ局といえどもその流れはもう押しとどめられない。 この連載では、その「無数の流れ」を紹介していくことによって、動画コンテンツの利用形態がどう変わっていくのか。そしてその利用スタイルのオープン化によって、視聴者や広告主にどのようなメリット(と、あるいはデメリット)が待ち