炭水化物の少ない食事によってインスリンの働きが悪くなる 『ターザン(Tarzan)』(No.612, 11/10 2012) に「糖質制限が体型と常識を変える」として「正しい糖質制限ダイエット」が特集されていました。「糖質制限バッシングに提唱者が理論的に答えます!」と高雄病院理事長の江部康二先生と東海大学の大櫛陽一先生が登場しておられます。 『ターザン』は健康志向の強い男性に人気の高い雑誌ですから、読者がお二方の主張を信じて糖質制限を実行するかも知れません。危険です。以下にその誤りを指摘しましょう。 炭水化物を摂ると血糖値が上がってインスリンが分泌されることは間違いのない事実です。しかし困ったことに、一般の人だけでなく糖尿病の専門家という人たちも、炭水化物の多い食事によってインスリンの必要量(=分泌量)が増えると思っています。真実は正反対です。炭水化物が多く蛋白質と脂肪が少ない穀物中心の食