トヨタ自動車は取引先部品メーカーから購入する部品価格の引き下げ幅を、16年度下期(10月―17年3月)からさらに拡大する。トヨタと部品各社は1年に2回、部品価格の引き下げについて交渉している。トヨタが要請する引き下げ幅は業種や業績によって異なり、前の期に比べ0・5%減や1・0%減といった水準で提示される。16年度下期については上期の水準から、さらに0・2ポイント引き下げるなど、0コンマ数ポイントの上乗せを求める方向で調整している。 それに対し部品メーカーからは早くも悲鳴が聞こえてくる。「うちが(上乗せを)のんでも、うちの仕入れ先に(値下げを)どう言おうか…」。こう頭を抱える部品メーカーは、仕入れ先である中小企業の業績が全般的に良くないという。とはいえ値下げを求めないと、すべて自社の持ち出しになってしまう。「タフな交渉になりそうだ」と身構える。 <為替リスク直撃> また別の部品メーカー