5歳で将棋を始めたきっかけは「父が…」 小高さんは当時を振り返って少し照れながら、普及に対する思いをこう続ける。 「私自身が取材を受けることで、将棋というものを知ってくださる方が1人でも増えるようならという思いですので」 小高さんは2018年に女流棋士となった。その後は成績的に苦しい時期があったものの、2021年の「白瀧あゆみ杯」優勝、2023年に入ってからは第45期女流王将戦で里見香奈女流五冠に勝利してベスト4進出を果たすなど、着実に力を育んでいる女流棋士の1人である。 そんな小高さんは5歳で将棋を始めた。「父が将棋塾を開いて、すでに兄も将棋をやっていたので、自分から進んでというよりも強制的に、でした」と冗談めかしながらも将棋に打ち込んでいった経緯を話す。 「父はもともと、社会人になってから将棋を知って、そこから将棋道場に通っていたそうです。兄が生まれた時に“強くして練習相手にさせたい”