しばしばというべきか、ときどきというべきか分からないが、ここでは音楽を体験した話を書いている。コンサートを聴いたり、CDを聴いたりした感想文である。そうした話を書く際、好き・嫌いの吐露を超えて何かにつながる感覚が表現できないのは、見えていないものは描けないからなのだが、「そう言ってしまっては身も蓋もないじゃないか」と思う気持ちも確実にどこかに存在しているような気がする。 語ることによって、文字にすることによって、運よく自分にとってきれいに自覚できているわけではない何かが、それ以前よりも少しだけ見えるようになったかもしれないと思うことが、ごく希にだがある。ブログの場合、読んでくださる方から頂くコメントやトラックバックや☆などのコミュニケーションによって、それがくっきりと確認できることもある。特定の作品に対する好き・嫌いを超えた、もう少し普遍的な何かに触る感覚を手にしたのかもしれないと、なんと