「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」、嘘をつかない鏡にこれを尋ねるのがルーチンワークであるお妃さま。「それはお妃さまです」と答える鏡の中にいるどんよりとした妖精。馴れ合いな感じが気持ち悪いが、二人の間で完結するやりとりだから、まだいい。しかし、ある日鏡の答えは変わる、「ここではあなたが一番美しい。しかし、世界で一番美しいのは白雪姫です」一応、少し気は使ったものの、急に別の名前を出したのだ。これには、お妃さまもショックを受け毒りんごを持って白雪姫をどうにかしようと企む……。 これは、白雪姫のお話のはじまり部分だ。グリム童話から発展し、絵本やアニメなどになっている有名なお話なので、みなさんもご存知のことだろう。ちなみにグリム童話だとお妃さまは白雪姫の実母という設定で、かなり嫌な話だ。