東京電力福島第一原子力発電所の地下水から高濃度の放射性物質が検出されている問題で、東電は22日、放射性物質に汚染された地下水が海へ流出しているとの見解を発表した。 汚染は、港湾内の原発取水口の付近にとどまり、港湾外への影響は見られないと主張している。東電は、この問題が明らかとなった6月以降、海への流出は「判断できない」としていたが、地下水位が港湾内の潮位などの変動と一致していることから、流出していると判断した。 同原発の1、2号タービン建屋東側(海側)では、今年5月以降、5本の観測用井戸から採取した地下水から、高濃度の放射性物質が相次いで検出された。最も海に近い井戸(海まで6メートル)では、放射性物質の三重水素(トリチウム)が1リットルあたり最大63万ベクレル(法定許容限度は6万ベクレル)に上った。