戦国時代に明智光秀が築いた坂本城跡(大津市)で見つかった全長約30メートルの石垣と外堀跡について、佐藤健司市長は20日開会の2月市議会通常会議で、城跡で当初予定された宅地造成工事を中止し、保存する方向で事業者と大筋合意に至ったと明らかにした。市は今後、城跡の国史跡指定を目指す。 文化庁によると、工事をやめて保存に取り組むのは珍しいという。 佐藤市長は、市議会通常会議で「本市から事業者に対して、工事計画の中止を要請しておりましたが、このほど開発許可の廃止を届け出ることについて大筋での合意に至った」と報告。事業者の三王不動産流通(同市)には「心から感謝申し上げる」と述べた。 城跡では、宅地造成工事に伴い市が昨年10月から約900平方メートルを発掘調査。地上に痕跡が残らず、これまで「幻の城」と呼ばれてきた坂本城の三の丸外堀と推定される石垣などが出土した。 今月10、11日の現地説明会には全国から