女性漫画家なら圧倒的に吉田秋生をあげる。 20歳の時に傑作「カリフォルニア物語」で一気に名を馳せ、 後に映画化もしたこれまた傑作の「吉祥天女」で世間の度肝を抜いた。 カリフォルニア物語はアメリカの青春群像を鮮烈に描き、 吉祥天女では日本の田舎のジメジメとした閉塞感を活かしたミステリを描くなど その大きなふり幅は漫画好きを唸らせた。 その後、いくつかの短編を挟みながら 1986年には「BANANA FISH」の連載を開始する。 日本人とアメリカ人のボーイズラブ的な心の交流を描きながら ギャング同士の構想、巨大企業の陰謀、ベトナム戦争帰還兵の苦悩など 様々な要素を詰め込んだ大傑作となった。 BANANA FISHの初期までは絵柄に明らかに「AKIRA」の大友克洋の影響が色濃く出ていたが その後、主人公のアッシュ・リンクスのイメージに沿ったようなシンプルで線の細い画風に変わっていく。 その後、い