インフレかデフレかはGDPデフレーターで判断せよ 景気が過熱して物価が上昇しているかどうかは、消費者物価ではなく、GDPデフレーターで判断しなければならない。GDPデフレーターとは、「付加価値の物価」を示す指標である。需給が逼迫して物価が上がるときは、付加価値の物価が上がるからだ。 この付加価値の物価(GDPデフレーター)は、次のような式で算出する。 名目GDPは、国が生み出した付加価値の総額のこと。実質GDPは、名目GDPから物価の変動分を差し引いて、基準年(2000年)の価値で評価した数字だ。 いわば、名目GDPは時価での計算、実質GDPは基準年で計算したものといっていいだろう。名目GDPが増えても、単に物価が上昇しただけならば、経済規模は拡大したことにはならない。その場合、実質GDPは変わらないことになる。 そして、名目GDPは、次の式で算出される。 つまり、国や民間が消費し