〇息子と二人で、初めてインドに行ってきました。来年大学受験の息子と海外に行けるのは、今年しかありません。もちろん公費などは使わず、コロナ禍で溜まっていたマイレージを使い、移動は鉄道やリキシャーを乗り継いだ貧乏旅行をしてまいりました。 三島由紀夫の最期の小説『豊饒の海』の『奔馬』に出てくる、ガンジス川のほとりの聖地バラナシ(ベナレス)にはずっと行きたかったので、インドの熱気と混とんに身をゆだねてきました。 【さるにてもベナレスは、神聖が極まると共に汚穢も極まつた町だつた‥・すべてが浮遊してゐた。といふのは、多くのもつとも露はな、もつとも醜い、人間の肉の実相が、その排泄物、その悪臭、その病菌、その屍毒も共々に、天日のもとにさらされ、並みの現実から蒸発した湯気のやうに、空中を漂つてゐた。ベナレス。それは華麗なほど醜い一枚の絨毯だつた】 バラナシは、この三島の筆のとおりの場所でした。川のほとりの野
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