人は誰しも嫌なことをしなくても済めばそれに越したことはない。 嫌なことをやり続けると精神衛生上良くないし、そのことによって心身を壊してしまうこともある。 この国では古来から嫌なことをやり続けることが美徳であるという風潮がある。何事も我慢が肝要で、我慢を続けることによって人格が磨かれるなどという、僕からすれば妄言と思えるような言説がまかり通っている。 確かに人生の途上において嫌なことをしなければならないこともある。我慢を要する出来事にも出くわすこともある。 だが、嫌なことや我慢しなければならないことをすべて甘受する必要はない。 時には嫌なことから逃げても良いと思う。 我慢できないことには素直に我慢をしない選択をしてもよい。 過労死や過労自殺に至った人たちは我慢強い人が多かったのではないだろうか。この国では美徳とされる忍耐強さや我慢強さによって生命を絶たれることになってしまう。不条理である。