■KG カラテ・ガール (監督:木村好克 2011年日本映画) 武田梨奈のデビュー作『ハイキック・ガール!』は、武田梨奈という稀代のアクション女優の誕生を高らかに世に知らしめた画期的な作品であったにもかかわらず、映画としての完成度はお世辞にも上出来とは言えず、その素人臭い演出と安い脚本にいちいち苛立たせられ、これがデビュー作となってしまった武田梨奈がどうにも哀れで仕方なかった。監督・西冬彦の罪業は武田のいちファンとして永久に忘れはしないだろう。しかしだからこそ、陳腐な作品でしかなかった『ハイキック・ガール!』の汚濁を全て一人で背負い、それでも輝きまくっていた武田梨奈のその高い可能性とポテンシャルは、俳優・武田の輝かしい未来を指し示していたともいえるのだ。武田がハイキックを決める!それだけで全部許しちゃおう!そう思える映画でもあったのだ。 そしてこの武田主演第2作『KG カラテ・ガール』だ。