6月14日付ニューヨーク・タイムズ紙で、Tim Arango同紙バグダット支局長及びKareem Fahim同紙中東担当記者が連名で記事を書き、ISISは長年に渡ってイスラム国家建設のための戦略を実行してきた、と報じています。 すなわち、たった数千人の兵士によるモスルとその南部の電撃的な制圧は、イラクとアメリカの政府を驚かせた。しかしこの成果は、実際のところ、ISISが公然と進めてきた何年にもわたる国家建設の戦略の実現である。 ISISは、イラクとシリアにカリフ国家を建設するという明確な目標を設定している。 指導者であるアブ・バクル・アル・バグダディの下で、ISISは宗教的な目標を達成しようとする純粋主義者となったが、一方で同盟を組んだり領土を獲得、譲渡したりすることには冷酷にプラグマティックであった。 2007年にISISが発行したパンフレットでは、普遍的価値観を説き、領土が絶対であると