カメラは写真家にとって言わば武士と刀のような関係で、片時も手放せないものだと言ったら言い過ぎだろうか。カメラも刀と同じように切れ味鋭い複雑なものもあれば、持ち運びに便利で扱いやすい単純なものまで様々だ。好みや経済力によって、高価で複雑な機能を持ったカメラを好む人もいれば、「安いから」とか「軽いから」「写ればいいんです」と言った単純な理由でカメラを選ぶ場合もある。 カメラ店で対応に出た店員にカメラの機能について厳しい質問をしている客を時々見かけるが、そういう人は写す事より機械が好きなのだろう。しかし、私たち職業写真家は写真を撮ったり原稿を書いたりと、いろんな形で生活がカメラに依存しているわけだから、できるだけ性能の良い、スペックの高い製品を選んであたりまえだ。だから、きっと高価なカメラをお持ちでしょうと言われると少し困る。 昔から物にこだわらないのんきな性格で、カメラの問題ではなく、ひたすら
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