孤独死が社会問題となるなか、東京都府中市の霊園「府中ふれあいパーク」にあるシングル女性向けの共同墓が、注目を集めている。 都内のNPO法人がつくったもので、300体の納骨スペースはすでに予約でいっぱいだ。低価格という点もあるが、血縁関係が希薄になるなか、専門家は、「おひとり様の高齢女性が“墓友”を求める動きが強まっている」とみている。 ■花々に囲まれて この法人は、女性のひとり暮らしを応援する「SSSネットワーク」。SSSとは、S「シングル」、S「スマイル」、S「シニアライフ」のことで、作家の松原惇子さん(65)が1998年につくった。現在、会員は50、60代が中心の約900人。老後の住まいをテーマとしたセミナーを開くなどしている。 共同墓は2000年、霊園を運営する「いせや」(府中市)の協力などで完成した。一般に墓を購入する際、「数百万円以上というケースも珍しくない」(都公園緑地