青森県むつ市は、窓口で市民と応対する職員に対し、特段の事情がないかぎりマスクをつけずに接するよう求めている。「不快な印象を与えない」とする窓口対応改革の一つだ。風邪の流行期となる冬場はマスク姿が多くなりがちだが、体調が悪い職員には「窓口対応をさせない」「自宅で休ませる」ことを徹底した上で「ノーマスク」を推進している。 窓口で市民と接する際にマスクをしていると「表情が見えづらく不快な印象を与えかねない」「会話が聞き取りづらくなって説明の内容が十分に伝わらない恐れがある」というのが着用禁止の理由だ。 市の窓口を訪れた人に、本人確認のためにマスクを外してもらうこともある。市民サービス推進監である坂野かづみ市民課長は「市民にマスクを外すように求めながら、こちらがマスクをして対応するのはどんなものかとも考えた」と話す。 ノーマスクは「窓口サービス日本一」を目指す改革の一環として、昨年12月中旬から始
千葉県浦安市富岡4丁目の国道357号で2日夜、バイクを運転していた男子大学生(当時18)=さいたま市緑区=が軽乗用車に追突され、約1キロ引きずられて死亡した事件で、千葉地検は23日、自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死)と道路交通法違反(不救護・不申告)の疑いで県警が逮捕した東京都江戸川区の男性(49)を処分保留とし、釈放した。 千葉県警によると、男性は逮捕後の調べに「酒を飲んで運転し、事故を起こしたが、人を巻き込んだとは思わなかった」と話していた。地検は引き続き、任意で捜査を続けるという。(寺澤知海)
公共の場で、子どもの泣き声やぐずる姿は歓迎されない。仕方なくスマホを見せてあやそうとすれば、今度は「スマホなんか使って……」。スマホ育児の背後には社会の不寛容も見え隠れする。 子育て世代には、社会からのプレッシャーもある。 東京都の30代の女性は9月、都心から郊外へ向かう電車で焦った。1歳半の息子がぐずって「あーっ」と大きな声をあげ、乗客の視線が集まった。「静かにね」と言ったが、聞いてくれない。いたたまれず、スマホを出して動画を見せると、やっと静かになった。そのときだった。 「子どもにスマホばかり見せて。やっぱり若いお母さんよね」。近くにいた年配の女性たちが自分を非難する声を聞いた。 「じゃあどうすればいいの? 降りればいいの?」 ほぼ毎日一人で息子の世話をする。息子と一日中向き合っていると、さすがに息が詰まり、外に出る用事を作った。それなのに――。 子どもの声に対する世間の受け止めは必ず
オーストラリアで、キリスト教関連団体で性的虐待を受けた被害者が、存命の人だけで4千人以上いる。豪政府の独立調査委員会が発表した報告書で、こうした実情が分かった。中でも約2500人がローマ・カトリック教会で被害を受けていた。調査委は「カトリック聖職者の独身主義」を問題の一因と指摘し、改革を求めた。 豪州では1990年代から、キリスト教会などでの子どもの性被害事件が問題化。豪政府は2013年1月に独立調査委を設け、教会以外の、子どもがかかわる様々な団体にも対象を広げて、過去90年分にわたって調査を進めてきた。 調査委は15日、性虐待の経験を7981人から聞きとったと発表。報告書によると、分析済みの6875人のうち4029人が宗教関連団体で被害を受け、カトリック教会が2489人、英国国教会が594人など、ほとんどがキリスト教関連。10代前半で被害にあうケースが多く、存命者の64・3%が男性だった
自民党教育再生実行本部(馳浩本部長)は7日、大学など高等教育の負担を軽減するための方策として、政府が授業料を肩代わりし、学生が卒業後、年収に応じて支払う「出世払い」制度の案を了承した。保護者の所得に関係なく政府が肩代わりをするため、幅広い層の学生を支援できるという。ただ、制度開始のためには巨額の財源が必要となるなど、課題も多い。 自民党は先月の衆院選で「真に必要な子どもに限り高等教育の無償化を図る」と公約に掲げ、消費税の増税分の使い道として授業料の減免措置や給付型奨学金の拡充を挙げた。ただ、こうした制度の恩恵を受けられるのは所得の低い家庭の学生に限られる。出世払い制度は政府内でも検討されているが、教育再生実行本部は案を岸田文雄政調会長に出し、党全体で議論を進めたいとしている。 今回の案は、オーストラリアの「高等教育拠出金制度(HECS(ヘックス))」をモデルにしている。対象となるのは大学や
教科書や新聞記事のレベルの文章を、きちんと理解できない中高生が多くいることが、国立情報学研究所の新井紀子教授らの研究グループの調査で分かった。新井教授は「基礎的な読解力がないまま大人になれば、運転免許や仕事のための資格を取ることも難しくなる」と指摘している。 調査の名称は「リーディングスキルテスト」。教科書や新聞記事などの文章を読んでもらい、意味や構造を理解できているかを調べる内容で、2016年4月から今年7月にかけて、中高生を中心に全国で約2万4千人が受けた。問題は、コンピューターで受験者ごとに無作為に出題した。 その結果、例えば「メジャーリーグ選手の出身国の内訳」に関する中学校の社会科教科書の文章を読み、内容に合うグラフを正しく選べた中学生は12%で、高校生も28%にとどまった。文章には「選手のうち28%はアメリカ合衆国以外の出身」とあったが、四つのグラフの中から「72%がアメリカ合衆
18日午後8時15分ごろ、岡山県津山市坪井上の中国自動車道上り線で、事故で路肩に避難していた親子2人が、横転事故を起こした後続のトレーラーにはねられ死亡した。県警は、親子2人が乗った軽乗用車が路上に落ちていたタイヤ(直径約1メートル)に乗り上げ、さらにトレーラーもこのタイヤに乗り上げて横転したとみている。 県警によると、亡くなったのは、歯科技工士の中村美香さん(49)=広島市安芸区と、長女で大学生の亜美さん(21)=岡山市北区。また、トレーラーを運転していた男性(47)=岡山県真庭市=が軽傷を負った。 県警によると、午後8時10分ごろ、亜美さんから「タイヤにぶつかって路肩に避難している」と110番通報があったが、通話中に電話が途切れたという。トレーラーの男性は県警の調べに対し、「タイヤをよけようとしたが、制御不能になって横転した」という内容の話をしているという。 県警は、軽乗用車が追い越し
月の地下に、長さ約50キロに及ぶ長大な空洞があることが、日本の月探査機「かぐや」の観測データから判明した。過去の火山活動で生じたとみられる。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が18日、発表した。 空洞があるのは、月の表側にある「マリウス丘」と呼ばれる領域。2009年に観測を終えたかぐやが撮影した画像に、直径と深さがそれぞれ50メートルの縦穴が写っていた。 電波を使って得た周辺の地下構造のデータを、16年から詳しく調べたところ、この縦穴から西に向かって、幅100メートルほどの空洞が約50キロにわたって続いていることがわかった。内部は崩壊しておらず、地中の岩石などに氷や水が存在する可能性もあるという。 月では約10億年前まで大規模な火山活動があったと考えられている。火山活動で溶岩が流れ出ると、表面は冷えて固まるが、内部は熱いまま流れ続ける。発見された空洞は、溶岩の通り道となった「溶岩チューブ」と
飛び降り自殺をしようとした女性を助けたとして、人命救助に貢献した人などを表彰する県の「のじぎく賞」が姫路市のマンション管理会社員竹國秀助さん(66)に贈られた。飾磨署で12日、贈呈式があった。 署などによると、竹國さんは市内のマンションの管理員として清掃や巡回をしていたが、8月19日午前10時ごろ、近所に住む女性が裏口からマンションに入り、8階の通路に持参したいすを置いて足をかけたため、「何をするんですか」と引き戻した。 女性が「死にたい」と言ったため、「死んだら困る人がたくさんいる」などと説得。「このまま放っておいたらいけない」と思い、女性を自宅まで送り届けた後、署に通報し、署員や家族に引き渡したという。贈呈式で出口靖署長は「勇気ある行動に感謝します」とたたえた。竹國さんは「助けることができて良かったです」と話した。
北朝鮮の米グアム島周辺への弾道ミサイル発射計画に備え、総務省消防庁は18日、ミサイルが上空を通る可能性がある中国・四国地方の9県で全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達訓練を行った。 島根、岡山両県で、県が登録者に配信した防災メールが文字化けして読めない不具合が生じ、約1時間後に正しい内容を再送した。また、鳥取県米子市では防災行政無線が流れないトラブルが発生し、徳島県那賀町では個人宅に設置された端末に音声が伝わらない不具合があった。消防庁の担当者は「現在、トラブルの内容を確認中」と話した。 Jアラートはミサイルが日本の領土や領海に落ちる可能性がある場合に、携帯電話の緊急速報メールや防災行政無線などで住民に知らせるもの。訓練はこの日午前11時から実施された。
新潟県の加茂暁星高校の野球部でマネジャーをしていた女子生徒(16)が練習直後に倒れ、今月5日に死亡した。家族によると、生徒は倒れた時に心室細動を発症していた。自動体外式除細動器(AED)を使えば、救える可能性がある症状だ。AEDの設置が広がっても突然死が後を絶たない背景には、AEDの性能についての理解が深まっていないことや、卒倒などの場面に遭遇すると、落ち着いて使いこなせない実態がある。 認知度低い「死戦期呼吸」 「AEDを使ってほしかった。助かったかもしれないと思うと、つらくて悔しい」。生徒の父親(42)は朝日新聞の取材に苦しい胸の内を語った。明るくて面倒見のいい性格。部活が大好きだったという。 生徒は7月21日午後、練習があった野球場から学校まで約3・5キロを走った後に倒れた。野球部の監督は「呼吸はある」と判断し、AEDを使わずに救急車の到着を待った。 しかし、その呼吸は、「死戦期呼吸
東京都府中市のミニストップの店舗で、店側が駐車場の車のタイヤをロックし「はずしてほしかったら4万ください」などと貼り紙をしたところ、ツイッター上などで批判の声が上がった。無断駐車への注意喚起のために店側が用意した車だったが、批判を受けて撤去した。 ミニストップの広報によると、店員が今月4日、自ら用意した乗用車に「ミニストップご利用者以外駐車禁止」と書いたコーンを乗せ、後輪をロックした上で「はずしてほしかったら4万円ください」などと書いた貼り紙を貼ったという。5日朝、目撃者がツイッターに車の写真を投稿すると、同社のコールセンターに「不快」「やりすぎ」などの批判が寄せられた。店側は翌6日までに車を撤去した。 同社によると、この店舗では、近くでイベントが開催されるたびに無断駐車が相次ぎ、警備員を雇うなどしていたという。広報担当者は「これまでの対応では抑止効果が得られなかったため、店員が過激なアピ
愛知県一宮市の消防団員が、消防車を使ってお昼を食べに行ったことが、インターネット上で話題になった。これって問題なの? 一宮市消防本部によると、4月にあった消防操法大会の説明会に参加した帰りに、分団長ら男性団員7人が消防ポンプ車でうどん店に立ち寄った。市民から「消防車がうどん店にあった」と写真付きメールが市消防本部に届き、発覚。分団長は「説明会後に町内会の仕事があり、間に合わないのでうどんを食べた」と説明したという。市では、消防車の活動外での使用を禁じており、消防本部は市内の全分団長に口頭で注意した。 ツイッターなどでは「公務の帰りなら許容範囲では」「文句つける方がおかしい」と消防団を擁護する意見や「税金で買った車だから(注意されるのは)仕方ない」といった指摘があった。 市消防本部には約120件のメールや電話があり、約9割が団員擁護の声だったという。ただ、担当者は「近くの消防署に駐車するか、
世界禁煙デーの5月31日、6日までの禁煙週間が始まった。政府は2020年東京五輪・パラリンピックをにらみ、受動喫煙対策の強化を検討。飲食店の「屋内禁煙」が取りざたされる中、コンビニエンスストア前などの「屋外喫煙」にも市民の厳しい目が向けられている。 名古屋地裁で4月、名古屋市昭和区のコンビニ店経営者と近隣の主婦水島早苗さん(57)との間で和解が成立した。 訴訟で、原告の水島さんは、近所のコンビニ店の前にある灰皿の撤去などを求めた。日頃から、水島さんが最寄り駅に向かう際にこの店の前を通るため、「受動喫煙被害を受けた」と主張していた。 一方の店側は「ポイ捨て防止が趣旨」「原告が健康被害を被ったとは思われない」と反論。ただ、提訴された後に灰皿を撤去しており、今後も置かないことなどを約束して和解した。 水島さんは「コンビニ前は子どもや病気の人も通る。コンビニ業界は対策を進めてほしい」と訴える。 店
ゲイのカップルが大阪府内のラブホテルで昨秋、利用を拒否されたと訴え、府の保健所がホテルに行政指導をした。カップルの男性がブログに体験を記すと、反響を呼び、差別や偏見を嘆く声が多数寄せられた。男性は「少しずつ性的少数者の権利が認められるように」と願う。 男性会社員(31)=大阪市=は昨年10月の日曜、交際相手の男性とドライブデートをした。重要文化財を見て、大阪府内のラブホテルへ。ネット検索で「男性同士OK」だったはずだが、店名が変わっていた。 「この部屋、サウナあるんだって」。1階にあった無料のジュースやアイスを手に、最上階へ。廊下で従業員に呼び止められた。「男同士のご利用はお断りしています」。交際相手が「そうなんですか」と言った。アイスを冷凍庫に戻し、ジュースも置いた。 家で眠れず、匿名でブログに書いた。 「恥ずかしいみたいな気持ちになって、その次に、あ、差別されたんだなあって気がついて、
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