「頭の悪い奴にはできないが、本当に頭の良い奴はこんな仕事はしない」 とは、ある戦闘機パイロットの言葉らしいが、プログラマも似たようなもので、多くの技術書や、他人のコードを読み下し、膨大な知識を頭の中に放り込まないとまともなプログラムが書けない反面、それに見合った報酬はもらえないし、営業から居丈高に、あるいは哀願されて急なオーダーが通され、ひどいプレッシャーの中で間に合わせの実装をしたり、その後、理不尽としか思えない理由で仕様が変更されて、ようやく書けたコードを削除する時、そしてそれが原因でバグが発生した時は特に、歯ぎしりするほど悔しくなって「何を好き好んでこんな仕事をしているのだ」と思う事がある。 そんな私がプログラマになったのは、ほぼ成り行きに近いものがあるが、幾つか決定的な出来事があったようにも思う。その一つを今日は思い出してみたい。 無能の人々 まだ大学4回生だった頃、とっくに講義に
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