【9月2日 AFP】犯罪者を殺害して一掃するとの公約を掲げ、5月の大統領選で地滑り的勝利を果たしたフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領。その公約は、南部の都市ダバオ(Davao)の市長を20年間務めた時代に、非情な治安対策を指揮した経験に裏打ちされたものだった。当時のドゥテルテ氏は、暗殺部隊を使って容疑者1000人以上を殺害したと非難された。 警察によれば、この1か月で麻薬関連の容疑者402人が射殺された。また人権団体は、さらに数百人が自警団に殺害されたと主張している。加えて何千人もが拘束され、予算不足で過密状態の拘置所に長期間押し込まれている。 ■マニラ発「墓場シフト」 明け方まで待つ日もあれば、早い時間帯に遺体が発見されたと連絡が入ることもある。確かなのは、首都マニラ(Manila)警察の夜の「墓場シフト」の時間帯は、その不吉な呼び名にふさわしいとい
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