世界では当然の「地理的表示」 「日本酒表示は純国産に限定」という財務省の発表が6月9日に世界を駆け巡りました。世界では当然の「地理的表示」ですが、年内にもはっきりとした定義で日本酒もその動きに追従するようです。世界貿易機関WHOの加盟国は、この地理的表示を持つ商品を保護し、その地名を産地以外では使えない知的財産権として認めています。代表格では、「スコッチウイスキー」や「シャンパン」などが良く知られています。 「もっと早くにできたのではないか」という業界や他の業界団体からの意見も見逃せません。海外において「地理的表示」は、自国のアルコール文化を守る重要な財産という意識が強く見えます。では、日本酒の知的財産的価値はなぜ、はっきりとした規定もなく、長らく放置されてきたのでしょうか。 日本酒の品質維持に関する法整備は存在しない 本来、日本では「酒税」なるものが財源の基本にあり、お酒はすべて酒税法の