3|共働き世帯増加の影響 調理食品や外食の増加という食生活の変化である家事の外部化をもたらした大きな原因は、夫婦がともに仕事をもっている世帯が増えたことだ。全世帯(農林漁家世帯を除く二人以上世帯)の有業者数は、高齢で無職となった世帯主の割合が高まったため、1963年の1.65人から2016年には1.33人に減少している(図表6)。しかし、世帯主が現役で働いている勤労者世帯(農林漁家世帯を除く)を見れば、逆に1,54人から1.74人へと増加していて、夫婦がともに仕事を持っている世帯の割合が高まっていることが分かる。 夫婦共働き世帯は、家事時間を節約するために加工食品や外食費が多くなり食費が多くなるが、こうした世帯の割合が上昇したことがエンゲル係数の上昇の原因とは言い難い。全国消費実態調査(2014年)で有業人員が一人の世帯と二人の世帯を比べてみると、有業者数が二人の世帯の方が、食料の中で調理
![シンクタンクならニッセイ基礎研究所](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1817d726af33399d3e2c37594ee1154473eacab2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.nli-research.co.jp%2Ffiles%2Fuser%2Fimages%2Fimage_general.png)