店頭に表示されているエアコンの「目安電気料金」が、実態の約6倍も懸け離れている可能性のあることが、産業技術総合研究所の田原聖隆(きよたか)主任研究員らの調査で分かった。性能試験に使う時間を算定根拠にし、家庭での使用状況を把握していなかったためで、エアコンの買い替えによる節約額や二酸化炭素削減量が実態より過大評価されている恐れもある。節約額を買い替えの目安にする人も多く、経済産業省は見直しを検討している。 ◇経産省見直しへ 目安電気料金は、経産省が06年に導入した「統一省エネラベル」に表示されている。また、エアコンの電気料金は、日本工業規格(JIS)の測定法に基づいた消費電力量に1キロワット時当たり22円を乗じて算出する。 産総研は2月、全国3754世帯を対象に、エアコンの使用状況をたずねた。それによると、関東地方の家庭(計350世帯)の場合、年平均の冷房使用時間は436時間、暖房は305時