東浩紀さんの『ゲンロン戦記』を読みました。 この本は、批評家で作家の東浩紀さんが2010年に立ち上げた 「株式会社ゲンロン」についての歩みを振り返った本です。 ノンフィクションライターの石戸論さんの聞き書きによるもので、 日常の言葉遣いで書かれており、 構成もすっきりとしていたのでとても読みやすかったです。 この本の読みどころは2つあります。 1つがビジネス本としての面白さです。 批評家として活躍していた東さんが新しい時代を作るメディアを作ろうと、 株式会社ゲンロンを立ち上げ、出版事業でヒットを飛ばし、 ツアー事業で話題を呼んで、さらにはカフェも始めて、 当時まだ革新的だった動画配信事業にも乗り出しと、 どんどん組織が大きくなっていきます。 一見順調に行きかけたと思うたびに、お金の使い込みがあったり、 信頼していた人に裏切られたり難局にぶつかります。 しかし、そのたびに協力してくれる人が登